マシャトゥ野生動物保護区は南部アフリカで最大の民間保護区で、そこに生息するゾウの個体数(約900頭)は、私有地のものとしては世界最大です。保護区はトゥリ・サークルの南にあるシャシェ川とリンポポ川をはさんだ地域に広がっています。面積は4万6000ヘクタールで、その環境はサバンナ平野や水系森林、開けた湿地、ごつごつした露出した砂岩などで構成されています。
保護区の名前は、この区域の広大な原野に自生する頂部が丸みを帯びた巨木であるマシャトゥ、つまりマメ科のニアラの木に由来しています。この美しい保護区では、リンポポ川、アフリカゾウ、バオバブの木、エランド、ダチョウ、アフリカオオノガン、果てしなく続くアフリカの空という、アフリカでしか見られない7つの驚異を目にすることができます。
マシャトゥのゾウは、かつてリンポポ渓谷に多数生息していた、シャシェの残存種の群れとして知られています。このゾウは約60年間この地域から姿を消しましたが、1947年以降に少しずつトゥリ・ブロックに戻ってきました。
現在、旅行者はこのゾウの大きな群れの真ん中まで車で行くことができます。自然保護活動家であるマイク・ラトレーと彼の優秀な助手たちの手によって、ゾウの数がどれだけ回復したかを目にすると、驚かずにはいられないでしょう。サファリドライブで見ることができるのは、ゾウだけではありません。屋根のない四輪駆動のランドクルーザーを自在に操るレンジャーとトラッカーは、双方向無線で連絡を取り合いながら、ライオン、ヒョウ、ゾウ、キリン、ブチハイエナ、オオカミギツネ、ツチオオカミ、チーター、クドゥー、バーチェルサバンナシマウマ、ブッシュバック、ヒヒなどの足跡を追っていきます。ヘッドライトを頼りにして行うナイトドライブでは、大型の肉食動物だけでなく、ヤマアラシやツチブタ、ブチジェネット、ジャコウネコ、カラカルなども見つけることができるでしょう。他にも、エランドやインパラ、スタインボックなどのアンテロープがいます。
ここでは、350種以上の鳥類が確認されています。保護区ではサファリドライブを始め、各種のアドベンチャーを提供しています。おすすめはウォーキングサファリとナイトサファリです。ウォーキングサファリは、武器を携行したガイドの案内の下に行います。ナイトサファリはボツワナの国立公園では禁止されているため、国立公園で、ヒョウやオオヤマネコ、ヤマネコなどの夜行性肉食動物を見られることは稀ですが、マシャトゥのないとサファリではかなり頻繁に目撃できます。また、マウンテンバイクによるサイクリングは、野生動物に自然環境の中で近づくという興奮を味わいながら、動物を観察できる人気のアドベンチャースポーツです。武器を携行したレンジャーは、こうした活動を安全にサポートしてくれるだけでなく、ブッシュに関する幅広い知識を駆使して、ここでの経験を一層豊かなものにしてくれます。
保護区内には、豪華なロッジやテントキャンプが整備され、どちらもぜいたくなサファリとアフリカのブッシュ体験を両方同時に楽しめるように作られています。