カーマ・サイ保護区はセロウェから25km北の、セロウェとオラパ、マウンを結ぶ道路上に位置しています。無差別な密猟により、1980年代にサイはボツワナで絶滅の淵へと追い込まれました。1992年、バマングヮトの最高族長であったイアン・カーマ中将(現大統領)の後援を受けて、セロウェやマベレアポディ、パジェの人々が、コミュニティ・トラスト・ワイルドライフを設立しました。目的は、生き残っている数少ないサイを保護し、地域のクロサイとシロサイの個体数を再び増やすための自然公園を作ることでした。
このプロジェクトは大きな成功を収め、保護区は現在ボツワナ国防軍と献身的な自然保護活動家グループの手によって発展を続けています。
カラハリの砂地帯に4,300ヘクタールの広さを持つ保護区は、その中央に石灰質の窪地であるセロウェ・パンがあり、公園全体には数多くの小さな窪地が散在して大きな見どころとなっています。ここでは、ガイド付きで自然を観察できるドライブを楽しんだり、自然遊歩道を経験豊富なレンジャーと共に散歩したりすることができます。
道路網も整備されており、丈夫な二輪駆動自動車の運転には最適な道です。
サイの他にも、保護区にはアカハーテビースト、ダチョウ、カッショクハイエナ、ヒョウ、ジャッカル、アンテロープや、オオカミギツネ、オオヤマネコ、ヤマネコなどの小型の哺乳類をはじめとする、様々な固有の野生動物が生息しています。また種々の猛禽類など、野鳥類も豊富です。
4名定員のシャレー(山小屋風宿泊施設)数棟がメインゲート付近にあるほか、キャンプ場も12か所設置されています。
カーマ・サイ保護区はセロウェの人々と国民全体の利益のために、地元のコミュニティ・トラストにより運営されています。この意欲的な環境プログラムは、将来的に増えていくであろうこの種の取り組みの先駆けとなっています。
カーマ・サイ保護区は身近で魅力的な自然公園として急速に人気を集めています。