パラペの町を超えて、モパネ林を通過する幹線道路の先には、セレビ・ピクウェに向かう、東にそれる脇道があります。セレビ・ピクウェはフランシスタウンから南西88kmの位置にある鉱山都市で、昔は、幹線道路から50km余り離れた この町に旅行者が立ち寄ることもありませんでしたが、今ではボツワナ第三の都市に成長しました。マーティンズ・ドリフト国境検問所からの舗装道路が完成し、セレビ・ピクウェは現在、ヨハネスブルグ(エリスラス経由)とボツワナ北部の観光名所の間に位置する便利な中継地点となっています。
当初この地域には、まだ発見されていなかった大規模な銅とニッケルの鉱床をまたいで、セレビとピクウェという2つの地区がありました。1960年代に鉱物資源が発見されたため、2つの地区の間の林地に鉱山居住区が建設され、両方の名前を合わせてセレビ・ピクウェとなりました。
セレビ・ピクウェでの鉱山操業は期待されていたほどうまく行かず、地域の経済は織物や製造業、商業といった分野に多様化していきました。1996年に、南アフリカからジンバブエまで電気を送るために電力基地がこの地域に開かれ、これが南部アフリカ電力プールの最初の一歩となりました。
セレビ・ピクウェはボツワナにある4つの鉱山都市の一つです。他の3都市は、オラパ、ジュワネン、そして最近開発されたソワです。セレビ・ピクウェは、1967年にBCL(バマングヮト・コンセッションズ社)の銅ニッケル鉱山のためのインフラの一部として設立されました。これは国内初の近代的な商業鉱山でした。
銅ニッケル鉱山があったおかげで、この都市は7万人近い人口を抱えるまでに発展しました。銅ニッケル鉱山では4,850人が働いており、国内で単独では最大の雇用主となっています。
現在のセレビ・ピクウェは、製造業の成長を促進することで雇用機会を創出し、経済を多様化しようという政府の取り組みの優れた成功例といえます。セレビ・ピクウェは地域産業開発の優先都市として選ばれ、主要な大規模軽工業地域となっています。
セレビ・ピクウェの町には、図書館や公園、ガソリンスタンド、ショッピングモール、ゴルフコース、スポーツクラブやホビークラブ、サービス機関、大型化する工業団地などがあります。ボーイング737型機レベルの航空機の離着陸を可能にするためにグレードアップ中の空港は、ボツワナ航空やオカバンゴ航空サービスが運航する国内便にサービスを提供しています。整備された道路がセレビ・ピクウェと北部や南部の主要都市部をつないでおり、町には車関係の施設もあります。
セレビ・ピクウェはボツワナ東部の行き来に便利ですが、その町自体は観光地ではありません。