ハボローネには、地元や地域のアーティストによって制作された伝統工芸品や絵画のコレクションを展示する国立博物館&アートギャラリーがあります。国立博物館&アートギャラリーはハボローネの中心地、インディペンデンス通りとクイーンズ通りの交差点にあります。
1968年にオープンしたボツワナ国立博物館の狙いは、ボツワナ国民と訪問者にボツワナの多様な文化遺産に興味を持ってもらうことです。ハボローネの中心に位置する国立博物館は、バツワナの暮らしの痕跡と記憶を保存し、それに関する情報を提供する、博物館とギャラリーが融合した魅力的な場所です。
ボツワナの文化遺産や自然遺産が正しく評価され、持続的に利用されるように、そうした遺産のプロモーションを担うという大きな使命を帯びている博物館には、互いに関連した7つの異なる部門があります。それらの部門が力を合わせ、一体となって、ボツワナについての収集、調査、保存、展示、そして一般の人々の教育という任務に当たっています。
重要な文化・自然遺産の管理人として、ボツワナ国立博物館には文化問題と自然問題に脚光をあてることに力を尽くしています。そうした取り組みの結果、ボツワナは1972年に採択されたユネスコの世界文化遺産と自然遺産の保護に関する条約を批准しました。これにより、ボツワナは世界遺産に選ばれる可能性のある場所の暫定リストを作成し、ボツワナ初の世界遺産候補としてツォディロ・ヒルズを推薦し、ツォディロは2001年に世界文化遺産に登録されました。他に将来、世界遺産候補として推薦される可能性がある場所としては、エキゾチックなツィハバ洞窟群、平坦な頂を持つ丘陵にあるトウツウェモハラの壮大な先史時代の集落、ボツワナの誇りであるオカバンゴ湿地帯などがあります。
ボツワナ国立博物館には、古くは1967年までさかのぼる収蔵品があります。博物館には、トーマス・ベインズのオリジナルの絵画が何点か所蔵されています。
一年の間に、オクタゴンギャラリーとメインギャラリーでは、18の展覧会が行われ、そのうち「ボツワナのアーティスト展」、「子供アート大会」、「タポン・インターナショナル」などのいくつかの展覧会は、毎年恒例のイベントになっています。こうした展覧会の多くは、地元のアーティストを紹介し、宣伝することを目的としており、アーティストにとっては、自分の作品を売り込み、才能を披露するチャンスとなっています。国内外のアート集団と緊密に連携して、ボツワナ国立博物館は多くの経験豊かなプロのアーティストを集めています。地元のアーティストは経験豊かな者も、そうでない者も、毎年、国外のアーティストと共に作業し、彼らから学ぶ機会があり、その中で作品を改善し、修正していくチャンスが得られるのです。
博物館の敷地内には、美しい装飾が施された伝統的な小屋が建てられており、敷地の周りには、牛車や古い車両、そりなどの様々な昔の輸送手段が残されています。かつては重いものを移動させるのにそりを利用していましたが、まず牛車、その次にロバが引く荷馬車がその代わりに利用されるようになり、現在では、そりに代わって現代的なバッキー(ピックアップトラック)が利用されています。
また博物館の中にはボビ・アーツというみやげ物店があり、ここにも足を運んでみるとよいでしょう。
国立アートギャラリーは、南部アフリカの極めて優れた美術館トップ3のうちの一つとされており、広々としたフロアーや、階段、スロープがあるこの特設ギャラリーで芸術作品を展示したいと考える遠方のアーティストを引きつけています。メインギャラリーの向かいには、八面の壁で囲まれているオクタゴンギャラリーと呼ばれる建物があります。オクタゴンギャラリーは通常、常設展示に使われますが、小規模な展覧会にも利用できます。